以下の条件のいずれか一つに該当する場合、そのオペレーターIDは個人のものとして認識されます:
- 手動トレーダーである一個人であって、キーボード、マウス、またはタッチスクリーンなどのフロント・エンド・システムを使用して、メッセージを物理的に直接CME Globexに送信する者で、メッセージはそのままの形で送信と同時にマッチング・エンジンに送付される場合。
- 自動取引システム(ATS)を活発に利用し、常にこれを監視し、その結果に対する責任を単体で負う個人の場合。ATSとはコンピューター・システムのことで、人が介入することなくメッセージを作成・送信するシステムです。この場合のメッセージには、コンピュータ・システムが作成するものの他、自動化された手段によって発注を制御する機能(例えば、執行アルゴリズムなど)によって回送されたものも含まれます。
こうしたシステムを使う個人は通常、特定のアルゴリズムや戦略を開始または停止し、自動化されたプログラムのパラメターを調整し、ATSによる実際の取引を監視しています。全てのメッセージは、オペレーションの時点で立ち会っている人物に割り当てられた個別のオペレーターIDを付して送信する必要があります。
- 上述の取引手法の組み合わせに携わっている単一の人物。この場合に当該人物は、手動による行為と自動化された行為を区別するために、すべてのメッセージに正しいマニュアル・オーダー・インジケーターが付されることを確保しなければなりません。
個人用のオペレーターIDは、それぞれ特定の個人を表すものでなければなりません。各人は自分のオペレーターIDを使用してメッセージを送信する必要があり、いかなる状況でも自分のオペレーターIDを使用して他の人がメッセージ入力することを許してはなりません。
特定のATSが複数の人物によって同時に管理、運用、監視されている場合、オペレーターIDはそのチームを識別するものとなります。
多くの場合、ATSは取引の各サイクルを通じて複数のシフト制で管理、運用、監視されています。シフトの変更時にグループの構成が変更された場合、またはシフト変更時に新しいグループが前のグループの職務を引き継ぐ場合には、新しいシフト時間中にCME Globexへ送付されるメッセージには別途個別のチーム用オペレーターIDが必要となります。
新しくシフトに入った人々のグループは、取引所手数料システム(EFS)に個別のチーム用オペレーターIDで登録される必要があり、これによって、いかなる時点においても実際にATSの運用を監視しているチームがオペレーター登録によって正確に識別されることになります。
単一のオペレーターIDが複数のオペレーションを表すものとして使用され得るのは、真正に一つのATSチームが運営している状態に限ります。ただし、主な責任を負う運営者が異なるATSについて別々に存在する場合、または、同じATSであっても異なるシフトについて別々に存在する場合には、単一のオペレーターIDのもとにすべてのATS運営者を一括りにしてはなりません。
チーム用オペレーターIDは、自動メッセージのみをCME Globexに送信できます。「チーム」が手動メッセージを送信する必要が生じた場合(例えば、メンテナンスによるダウンタイム、システムの誤動作など)、メッセージはチームに関連付けられたチーム用オペレーターIDではなく、メッセージを送信する特定の個人に割り当てられた個別のオペレーターIDで送信する必要があります。この場合、当人は、前述した手動トレーダーとしての個人の範囲内でメッセージの送受信を行うことになります。
これはオペレーターIDに関するコースの一部となります。オペレーターIDに関する公式の規則指針については、市場規制部門からの該当するアドバイザリー通知をご参照ください。