7月の米雇用統計、貿易戦争は逆風とならず堅調維持か

8月3日金曜日に発表される7月の米雇用統計は、私たちの予測モデルによると23万9000人の増加となりそうだ。

また、9月7日に発表が予定されている8月統計では、24万人の雇用増を見込んでいる。 

この予測モデルの肝心要である信用スプレッドが全く拡大していない。米国が中国などからの輸入品に制裁関税を課したことに反応しなかった。関税合戦に不透明感があるとはいえ、雇用主は信用を手に入れやすい限り、新規雇用を続けるだろう。また、貿易戦争について過度に懸念していない理由が、もうひとつある(予測モデルの精度を問題視しなければ)。最も打撃を受けている業界が農業部門と推測されるのだ。当然ながら、非農業部門の雇用者数は定義上、農場部門への直接的影響を何も示さない。もちろん、農業部門が関税に苦しむと、結果的に他部門の雇用が損なわれる可能性はある。農業経営者・労働者が消費を控えるからだ。しかし、それが起こるにしても、その影響が感じられるのは数カ月後であろう。 

他の要因は、ほとんど相殺されている。原油価格の上昇は雇用の伸びを若干阻むかもしれない。しかし、利回り曲線(イールドカーブ)が私たちの予測モデルでは十分に開いている。ここ数年にわたる急斜化は、雇用の伸びを引き続き支えるだろう。金融引き締め路線は2019年、特に2020年と2021年には雇用の伸びを阻むかもしれない。だが、短期的な問題は、ほとんどないだろう。

雇用統計に関する過去の分析は「ここ」から閲覧できる。

著者について

Erik Norlandは、CMEグループのエグゼクティブディレクター兼シニアエコノミスト。世界の金融市場に関する経済分析の責任者であり、最新のトレンドと経済要因を評価することで、CMEグループのビジネス戦略、および当グループの市場で取引を行う顧客への影響を分析します。CMEグループのスポークスパーソンの一員でもあり、世界経済、金融、地政学の情勢に関する見解を発信する。

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雇用統計をヘッジする

私たちの予測モデルでは、8月3日(金)発表の雇用統計は増加幅を維持すると示しています。ただ、主要資産クラスの相場は発表された統計値に反応しやすいため、その不確実性とボラティリティを回避する手段としてCMEグループの取り扱う先物・オプション商品は、お役に立つでしょう。

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