中南米の2015年経済見通しと注意点

  • 3 Mar 2015
  • By Erik Norland

中南米の成長を阻む3つの要因

2015年の中南米経済は、全体的に低成長・通貨安となりそうだ。その要因として次の3つが挙げられる。

1)   コモディティ(商品)価格の低迷:エネルギー、金属、農産物のドル建て価格が一様に落ち込み、同地域の輸出収入は多かれ少なかれ減少した。

2)   巨額の経常赤字:中南米諸国の多くが、これまでの水準を大きく上回る貿易赤字に陥っている。輸出収入の頭打ち(もしくは減少)を補うには、国内需要の抑制(輸入減)が必要だ。

3)   インフレの台頭:大半の中南米諸国でインフレ率が上昇している。通貨安がボディーブローのようにじわじわと効いてきたためだ。そのため、同地域の中央銀行は、金融緩和で需要を喚起する余地も意思も限られている。むしろ場合によっては、金融引き締めの方向に走るかもしれない。

これらの要因を和らげる要素がひとつある――通貨安だ。ほとんどすべての中南米諸国で、現地通貨が価値を下げている。通貨安のボディーブロー効果で、コモディティ価格下落の影響はいくらか和らぎそうだ。また輸入価格がより高くなり、同地域の輸出競争力が高まるため、経常赤字縮小の一助となるだろう。

しかし、通貨安にはデメリットもある。メキシコは例外として、ブラジル、チリ、コロンビア、ペルーなど物価上昇が比較的抑えられている国でも、インフレ率がじわじわと上昇しており、さらなる通貨安となれば、インフレ圧力を高めてしまうことになるのだ。そして同地域の多くの中央銀行が金融引き締めに動くかもしれない。それはそれで通貨安による恩恵をいくらか削いでしまうだろう。

2015年の中南米経済の全体的な見通しは、引き続き潜在成長率を下回るというものだ。ただし、域内でかなりの差がある。成長率とインフレの程度が国によって大きく異なる点を強調しておきたい。同地域の多彩な経済の中で、比較的優れているのはブラジル、チリ、メキシコ、ペルーだ。一方、コロンビアは、長年にわたる目覚ましい成長から一転して大きく減速するだろう。また、難しい時期になると予想されるのがアルゼンチンである。さらにベネズエラに至っては、年率3ケタのインフレが伴う深刻な不況に見舞われそうだ。

コモディティ価格は2015年の中南米経済を大きく左右する一因となる。そこで本レポートでは、まずコモディティ価格が同地域の7大国にどのような影響をもたらしそうかまとめてみた。そのうえで各国経済について、ひとつひとつ掘り下げていきたい。

コモディティ急落が中南米にもたらした影響

コモディティ価格の下落は、2015年の中南米で最大のテーマであり、同地域で景気が減速する一因となっている。しかし、それは見方を変えれば、この地域の投資家に妙味ある機会をもたらすインパクトがある。その大きなカギとなるのが原油と銅だ。

原油:2015年の中南米経済の命運を握ることになりそうなのが原油安である。チリのような純輸入国にとって、原油安は恩恵となるだろう。また、アルゼンチン、ブラジル、ペルーといった国内需要でほぼ賄える産油国にとっては、中立となりそうだ。一方、純輸出国に発展的なことは何もない。ただし、純輸出国といってもいろいろだ。私たちの概算では、2015年に原油価格が1バレル45ドル付近にとどまった場合、メキシコのGDP(国内総生産)成長率は1.3%のマイナス、コロンビアは4.0%のマイナス、ベネズエラは10%を超えるマイナスになるとみている(末尾付表「コモディティ価格の変動がGDPの増減にどれだけ影響するか概算」を参照)。

なお概算では、原油価格が10ドル上昇するたびに、少なくともベネズエラにプラス1.5%、コロンビアにプラス0.7%、メキシコにプラス0.2%、チリにマイナス0.4%の影響があるだろう。

銅:原油と同様に重要な問題となるのが銅だ。特にチリはそうである。チリは原油安の恩恵があったとしても、下落した銅価格が今の水準にとどまれば、その恩恵を吹き飛ばしかねない。世界最大の銅生産国であるチリの生産量は、世界のほぼ3分の1を占め、世界第2位である中国の約3.5倍だ。中国に次ぐ世界第3位の銅生産国であるペルーは、2013年に世界供給の約7%を占めていた。

私たちの概算では、銅価格が1ポンド当たり2.50ドル付近を維持した場合、チリの2015年GDPは約2.6%のマイナス、ペルーは約0.8%のマイナスになるとみている。他の中南米諸国には、ほとんど影響がないだろう。

そして銅価格がさらに10%下げるたびに、チリのGDPを1.3%、またペルーのGDPを0.4%押し下げそうだ。

農産物:トウモロコシ、大豆、砂糖、小麦の価格もまた2014年から2015年にかけて急落した。こうしたコモディティの値下がりは、アルゼンチンにいくらか不利に作用しており、二次的影響を考慮する前のGDPで約1.4%のマイナスとなるだろう。また砂糖価格の下落はブラジルに影響しており、価格が2015年2月初めの水準にとどまった場合、約0.3%のマイナスがありそうだ 他の中南米諸国が農産物価格の下落で打撃を受けることは、それほどないだろう(図1参照)。

全体的にみて、エネルギーへの依存度の高さから、コモディティ価格の下落にひときわ激しく揺さぶられそうなのがベネズエラだ。しかし実際のところ、他の中南米諸国にとっても良いことはない(図2参照)。ベネズエラよりもはるかに対処しやすいとはいえ、コロンビア、そしてメキシコもいくらかは、原油安による打撃を受けそうだ。金属価格の下落は、ペルーにいくらか悪い結果をもたらすだろう。チリに至っては、銅価格の下落で原油安の恩恵をほとんど吹き飛ばしてしまいそうだ。また、農産物価格の下落は、すでに経済的苦境にあるアルゼンチンの緊張をさらに高める結果となるだろう。一方、これまでコモディティ価格の下落による経済的影響が中南米で最も低かったブラジルは、わずかな打撃で済みそうだ。

図1 農産物価格の下落(2014年平均から)によるGDPへの一次的影響を予測

図2

図3

図4

なお、上記分析は各国経済への一次的影響だけを考慮したものである。二次的影響となるとより複雑だ。過去12カ月にわたり、すでに中南米諸国の通貨は対ドルで弱くなっている。その一因として挙げられるのがコモディティ価格の下落である。通貨安は2013年に始まっており、同地域のモノやサービスの競争力を高めている(図5と図6参照)。

しかし通貨安の副作用から、多くの中南米諸国でインフレ率が上昇した。今までのところ、通貨安によるインフレ効果は、コモディティ価格下落によるデフレ的効果を上回っているわけだ。そしてインフレ率がいくらか上昇したことで、同地域の中央銀行が金利を引き下げて景気減速に対処する余地が狭まってしまった。

図5と図6では、低インフレ国(ブラジル、チリ、コロンビア、メキシコ、ペルー)と高インフレ国(アルゼンチン、ベネズエラ)を分けて扱っている。逆説的だが、原油安でベネズエラのインフレは急増しそうだ。輸出収入が激減し、外貨準備が枯渇しており、燃料補助金を削減し、通貨をさらに引き下げる必要があるからだ。

図5

図6

1980年代に起きたコモディティ価格の下落とは対照的に、今のところ市場が同地域の国債をデフォルト(債務不履行)にまで引き下げる可能性は、ベネズエラを除き、かなり低い。ベネズエラのデフォルト確率は、ソブリンCDS市場の売値によると55%だ。ブラジル、チリ、コロンビア、ペルーの5年債がデフォルトとなる確率は、1.1~2.1%に収まっている(図7参照)。2015年中にコモディティ価格の下落がより鮮明になると、市場はこうした確率を再考して、いくらか上げてくるかもしれない。

図7

ブラジル――地域では優等生

金融危機からの回復基調には急ブレーキがかかったものの、ブラジルの成長率は2015年に再び上向き始めた。私たちは今年の実質GDP成長率が1.5%増になるとみている。これはブラジル中央銀行が最近まとめたエコノミスト調査予測の平均値を0.5%上回る。中南米諸国の中では、コモディティ価格下落による衝撃が最も軽い。しかも、通貨は大半の同地域諸国の中でもかなり弱く、輸出に追い風である。特に好調なのが米国向けで、ブラジル製品成長の最大の原動力であった中国にとってかわりそうだ。また、多くの中南米諸国と対照的に、ブラジル中央銀行には金融緩和の余地はわずかばかりだろう。

しかし、こうした予測については、いくつかのリスクがある。

1)   サンパウロで発生した干ばつが収まらなければ、水不足が製造業やビジネスにもたらす被害は、さらに広がるだろう。しかし、水インフラへの新たな投資が生産を加速する可能性がある。

2)   中国の需要が予想以上に弱いとブラジルの回復も同様に弱まる可能性がある。

3)   2014年後半から2015年前半にかけて実施される増税と歳出削減もまた、景気回復にブレーキをかけるかもしれない。

4)   ブラジルが輸出を増やし、経済が回復に転じなければ、経常赤字の拡大は、国内需要が著しく弱まることで(つまり景気後退によって)、ある程度緩和されるだろう(図9参照)。

5)   インフレが台頭すると、国内支出を安定させるためには、ブラジル中央銀行の緩和余地が限られてきそうだ。

図8

図9

図10

チリ――銅と原油の板挟み

チリ経済は徳俵に足がかかっているようなものだ(図11参照)。 CLP(チリペソ)安のボディーブロー効果で、明らかな景気後退は免れているものの、その可能性を排除できない。原油安の恩恵を受けるだろうが、銅価格が下落すれば、それも吹き飛ばされるだろう。当面のところ、銅価格の急落(30%安)よりも原油価格の崩落(60%安)のほうが、はるかに深い。しかし銅価格がさらに落ち込み、原油価格が戻してくれば、チリにとってはダブルパンチとなる。そこから景気後退へと陥るかもしれない。銅はチリの主力輸出品だ。その命運を握るのが中国人であり、その需要である。中国経済の減速はチリ人にとって悪い知らせとなる。 

チリ中央銀行が2015年に金融を引き締めなければならないのは、ほぼ確実の情勢だ。インフレ率が上昇し、短期金利はそれを下回っている(図12参照)。原油価格の下落はインフレを抑制する力となるものの、チリペソ安のボディーブロー効果で、その力はいくらか弱まりそうだ。

他の多くの周辺国と異なり、チリの経常赤字は縮小傾向にある。しかし過去の水準に比べれば、依然として大きい(図13参照)。より有利な為替レートによるボディーブロー効果で、その差はいくらか狭められるかもしれないが、国内需要がいくらか減退してしまうだろう。 

図11

図12

図13

コロンビア――成功から苦境へ?

コロンビアは過去15年にわたり目覚ましい成功を遂げてきた国のひとつである。インフレ率は抑えられ、経済は堅実に成長し、暴力発生率の劇減がその追い風となった(図14参照)。長期的には、コロンビアに対して楽観的なままである。しかし2015年には景気が鈍化し、0~2%の範囲で成長率が落ち込むとみている。原油安はコロンビア経済にとって打撃だ。ただしそのいくらかは、コロンビアペソの対ドルレートが下がることで和らぐだろう。

図14

コロンビア中央銀行は、金融引き締め策を積極的に進めており、インフレ率はしばらくこのまま中銀の管理下に置かれそうだ(図15参照)。さらなる利上げの余地が、まだ残っている。コロンビアは巨額の経常赤字を抱えており、COP(消費者物価指数)低下による修正はまだ始まっていない(図16参照)。しかし巨額の経常赤字を抱えていても、その資本収支が黒字で、生産的に投資されている限りは、問題ないだろう。もっとも、コモディティ価格の下落で、これから数年間、外国人投資家の参加は減りそうだ。

経常赤字と原油安の組み合わせはCOPにさらなる下押し圧力を加えるだろう。中央銀行がさらに引き締め策を導入するかもしれない。 

この国にはまた、成り行きを考慮すべき微妙な地政学的リスクがいくつかある。まず、ベネズエラとの国境でますます混迷を深めている状況に対処しなければならない。また、数十年におよぶFARC(コロンビア革命軍)との断続的な武力衝突に終止符を打つために交渉が続いている。コロンビア市場と経済をみるときは、こうした要素にも目を配るべきである。

図15

図16

メキシコ――緩やかな成長が緩やかに続く

メキシコの経済成長率は、過去数年にわたり緩やかなままであり、2015年もその流れを継続しそうだ。私たちの基本シナリオでは年1.5~2.5%と予想している(図17参照)。幸いにも同国は、かつてほど原油に依存していない。原油安には2015年の経済成長率を1%以上も引き下げる影響力があるとはいえ、良い知らせがある。そのいくらかが通貨安のボディーブロー効果によって相殺されそうなことだ。通貨安で主要貿易国である米国向けの輸出に拍車がかかるだろう。しかも2015年の米国経済は力強く成長しそうだ(レポート「2015年の米国経済見通し」を参照)。さらにメキシコ銀行(中央銀行)は、インフレの抑制で模範的な仕事ぶりをみせている。もっとも、その政策金利は現在、インフレ率を下回っており、2015年中に段階的な利上を実施する可能性を排除できない。特にMXN(メキシコペソ)がさらに弱くなった場合はそうだ(図18参照)。
 
メキシコの経常赤字は、過去の平均値に近く、懸念するほどではなさそうにみえる(図19参照)。しかし他の中南米諸国ほどではないにせよ、経済成長を阻害する一因となるかもしれない。

また、メキシコの治安に問題がある。暴力が激化・蔓延しており、ビジネスや観光の目的地として魅力的な一部地域と同様、政府が国土の大半を統治できているか、疑問を投げかけている。いいかえれば、政府が治安状況を改善できなければ、2015年の海外投資と経済成長に支障をきたすだろう。

図17

図18

図19

ペルー――通貨切り下げの可能性

ペルーの通貨である新ソル(ヌエボソル)は、周辺国の現地通貨よりもはるかに大きく価値を下げている。これはペルーの経常赤字(図20)、比較的緩やかな経済成長率(図21)、そしてコモディティ価格の下落から予想される影響が深刻に受け止められているためだ。したがって、経済の成長力は依然として弱く、おそらく実質GDP成長率は1%ほどで、景気後退のリスクは非常に大きい(35%)とみている。

コモディティ価格の下落、比較的強い通貨(さしあたって)、緩やかな経済成長というインフレ緩和要因があれば、中央銀行が金融引き締めに動き、短期金利を引き上げるリスクはない。これは特に、政策金利がすでにインフレ率を上回っているときに当てはまる(図22参照)。それでも、新ソルが劇的に下げ始めれば、インフレを押し上げる圧力となるだろう。また、中央銀行が金融緩和に動く余地も意思も限られそうだ。

この状況下では、2015年中に新ソルが周辺国通貨とともに価値を下げるリスクが著しく高いとみている。現在の水準では、ペルーが輸出競争力をつけ、経常赤字を縮小させるのは難しい。

図20

図21

図22

アルゼンチンよ、泣かないで

アルゼンチンは厳しい環境のなか2015年を迎えた。加速するインフレ(図23の名目GDPと実質GDPの差を参照のこと)に対し、中央銀行が金融引き締め策に着手したのは、ここ数カ月のことで、後手に回っているようにみえる(図24参照)。しかも同国は、またもやデフォルトに陥っているのに、2016年の選挙を前に、債権者と交渉する気がみられない。また、1994年7月18日に首都ブエノスアイレスで発生したアルゼンチン・イスラエル相互協会(AMIA)ビル爆破事件にイラン人が関与したことをもみ消したとされる疑惑に関連したスキャンダルで、クリスティナ・フェルナンデス・デ・キルチネル大統領率いる政権は揺れている。こうした疑惑の真偽にかかわらず、一連の論争は、フェルナンデス政権がアルゼンチンの経済的苦難に対処するうえで支障をきたすだろう。したがってアルゼンチンは停滞の年となり、インフレのさらなる加速と通貨の著しい切り下げを伴うマイナス成長になると予測している。

アルゼンチンは原油と銅の価格急落から大きな打撃を受けそうにないが、農産物価格の下落は2015年の成長見通しに水を差しそうだ。さらに、アルゼンチンの経常赤字自体は、それほど大きくないものの(図25参照)、同国は世界の資本市場からほとんど締め出されたままであり、特に外貨準備高が減少傾向にあり、公式の為替レートと闇市場の為替レートの差が大きいことを考えると、その赤字を埋めるのは至難の業といえる。

図23

図24

図25

ベネズエラ――非常に難しい

ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領は、誰も羨まない損な役回りを自分が演じていると分かっている。インフレは加速し(図26参照)、実質経済成長率は低迷したままだ(図27参照)。公式発表でインフレ率が70%付近にあり、100%に迫る勢いである。輸出収入のほぼ全額(96%)を占める原油は、価格が崩落した。外貨準備は瞬く間に底をつき、中央銀行は中国からの借款を充てている。マドゥロ大統領は1月に中国、カタール、ロシアを訪問し、迫りくるベネズエラ国債のデフォルト危機を回避するため、借款と支援を要請した。トイレットペーパーから生理用品に至る生活必需品が不足し、大きな社会不安となっている。さらに事態を悪化させているのが、同国がモノの種類によって3種類の公式為替レートを採用していることだ。公式レートでは1米ドル=6.30ボリバルだが、闇市場では1米ドルで175ボリバルに交換できる。 また、巨額の財政赤字は、ワイマール共和国さながら(ただし同規模ではない)、大部分が輪転機を回して刷ったおカネで調達している。

2015年はハイパーインフレとボリバルの壮絶な切り下げが予想され、おそらく実質GDPでマイナス10%という深刻な景気後退に見舞われそうだ。石油系トレーダーは、ベネズエラで社会不安が広がれば、原油の供給停止が極めて現実的な不安になると用心してほしい。

図26

図27

結論――経済・通貨の状況はさまざまながら低成長に

中南米諸国にとって2015年は並以下の年となるだろう。コモディティ価格の下落と巨額の貿易赤字に対処しなければならない。とはいえ、域内で結果は著しく異なる。比較的インフレが低い国の中で最も良い成績を残しそうなのはブラジルだ。次いでメキシコ、チリとみている。一方、コロンビアとペルーは、より苦境に陥りそうだ。

同地域の通貨は、コモディティ価格の下落、ドルの強基調、同地域経済の減速基調によって、2014年前半から大きく下げている。2015年に「リスク回避」の環境(世界的株安)が鮮明になれば、中南米の通貨は低調なまま推移しそうだ。一方、2015年に「リスク選好」の環境が鮮明になれば、中南米の通貨が反発してもおかしくない。後者の場合、最大の恩恵を受けるのはBRL(ブラジルレアル)だろう。その理由として2つ挙げられる――(1)取引されている中南米通貨の中でBRLの金利がずば抜けて高い、(2)BRLは周辺国通貨よりも価値を下げており、反動の余地が最も広い。また、程度の差こそあれ通貨安の恩恵はあるものの、キャリートレードが再び投資家の支持を集めるようになれば、BRL以外の中南米通貨については、それほど楽観視できなくなる。チリ、コロンビア、メキシコ、ペルーの金利は、ブラジルに比べてはるかに低く、キャリートレードの観点からはブラジルほど魅力的ではないからだ。ペルーの新ソルは、巨額の経常赤字、低めの金利、そして通貨が対米ドルで下落していない事実を鑑みると特に難しそうだ。

付表:コモディティ価格の変動がGDPの増減にどれだけ影響するか概算

図1:中南米の原油消費量、生産量、GDP

図2:中南米の銅生産量とGDP

図3:中南米のトウモロコシ生産量とGDP

図4:中南米の大豆生産量とGDP

図5:中南米の砂糖生産量とGDP

図6:中南米の小麦生産量とGDP

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